こんにちは!なぎびです。
子どもがほしいけどなかなかできない、不妊治療を始めてみたい、治療のステップアップを検討中など、子どもを授かるために頑張ってみえる方や悩んでみえる方に向けて、わたしの6年間の治療経験を元に情報をまとめてみました。少しでも参考になればうれしいです!
ここでは、
- 不妊治療ってどんな治療なんだろう?
- どの病院を選べばいいんだろう?
- いつからはじめるべき?年齢は関係ある?
- 不妊治療って高額って聞くけど、大丈夫?
といった疑問に、お答えします。
あくまで、わたしが経験を通じて感じたことを元にした内容ですので、より専門的な内容や各治療の詳細については、医療機関さんの発信している情報を参照してください。
わたしは、結婚1年後から不妊治療を始めて、タイミング療法、人工授精、体外受精・顕微受精を経験し、6年目の36歳で初めて、妊娠できました!主な治療歴はこんな感じです。
- 治療1年目:公立総合病院に初受診。タイミング療法スタート
- 治療2年目:不妊治療専門病院に転院。タイミング療法→人工授精にステップアップ
- 治療3年目:人工授精→体外受精・顕微授精にステップアップ
- 治療4年目:体外受精・顕微受精2回目→半年のお休み・退職
- 治療5年目:別の不妊治療専門病院に転院。体外受精→半年のお休み
- 治療6年目:2年目に受診していた私立病院に再転院。顕微受精→懐妊!
※体外受精・顕微授精と記載があるものは、複数の卵子が採取できたので、両方の方法で授精を試みています。
不妊治療の3つのステップ
病院で受ける不妊治療には、主に3つのステップがあります。
第1ステップ タイミング療法
タイミング療法は、生理周期を基礎体温の変化やおりもの、超音波機器による卵胞の大きさの確認などから推定し、排卵日を予測して夫婦の営みのタイミングをとる方法です。必要に応じて、投薬などが行われる場合があります。病院を受診することにまだ抵抗がある場合は、自分で毎日検温して基礎体温表を作成し、排卵日を予測して、夫婦の営みのタイミングをあわせてみるのもありです。まずは、それを最初のステップとして、上手くいかない場合は、次に病院の受診によるタイミング療法へ移行しましょう。
わたしの場合は、妊娠に適正とされるホルモン値が基準値より低かったため、投薬や注射による治療も受けました。
第2ステップ 人工授精
人工授精は、排卵のタイミングに合わせて、事前に採取した精子を医療器具で子宮内に送り込む方法です。基本的に、タイミング療法での夫婦の営みの部分が、医療器具により行われるようになるといったイメージです。女性の体内で、子宮内に送り込まれた精子と卵子が自然に受精することで妊娠します。
ただ、女性の卵管のつまりや子宮内の状態、精子の運動能力などに問題がある場合は、妊娠が難しくなることもあるそうです。
わたしも10回近く人工受精を試しましたが、残念ながら妊娠できませんでした。原因は不明。。。
第3ステップ 体外受精・顕微受精
体外受精は、事前に精子と卵子を採取し、シャーレの中で混ぜ合わせ自然に受精させてから培養し、タイミングを図って女性の子宮内に受精卵を戻す方法です。顕微授精は、顕微鏡を使って、卵子に精子を直接注入して受精させる方法です。受精後は、体外受精と同様に培養し、女性の体内に受精卵を戻します。
良質な卵子をより多く採取するために、採卵前の1~2週間程度、投薬により卵子の成長を促進させる治療が行われます。また、採卵は、卵胞から長い注射のような器具で、卵子を採取するため、麻酔を伴う手術になります。受精卵を体内に戻すタイミングは、一度凍結して、次の生理周期で行う場合や、そのまま戻す場合など、医療機関や受診者に合わせて異なります。
採卵や胚移植の日は、女性の体へのダメージがあるので、お迎えを頼むことをおススメします!!
採卵後は、わたしの場合主に卵胞付近の痛みや発熱、嘔吐などの症状が1週間ほど続きました。
わたしの手術の流れは、次のような感じでした。
~採卵(卵子を採取する施術)~
- 採卵日前:採卵日2週間前から、毎日服薬と自己注射。3日ごとに診察。
- 採卵当日:全身麻酔で施術。夫は、別室で採精。わたしが麻酔から覚醒し落ち着いたタイミングで帰宅。
- 採卵日後:1週間程度、抗炎症薬と痛み止めを服薬。約1週間後に、病院から受精卵の培養状況の報告。
~肺移植(受精卵を子宮に戻す施術)~
- 胚移植前:胚移植日の3週間程度前から受精卵を受け入れる身体づくりのために、貼薬と服薬。1週間前から膣座薬も追加。
- 胚移植日:病院にて胚移植の施術後帰宅。
- 胚移植後:毎日服薬。約2週間後に妊娠判定の診察。
不妊治療を始めるタイミング
不妊治療を始めるタイミングは、特に決まっているわけではありません。年齢と妊活の状況を考えて、たとえば、〇歳までにできなかったら一度受診してみる、妊活を始めて半年できなかったら一度受診してみる、といったように、ある程度想定しておくとよいと思います。
また、35歳以上になると、一般的には、高齢出産といわれる年齢になります。個人差はあると思いますが、加齢により妊娠しにくくなるのは確かですので、妊活を始めた時期の年齢によっては、夫婦の営みと並行して早めに受診を始めることも考えられます。
自身やパートナーの年齢、仕事、体調、必要コストなどの状況を考えて、後悔しないように、検討することが大切です。
病院を選ぶ3つのポイント
不妊治療を受けられる医療機関には、公立、私立、専門医院などがありますが、それぞれの病院によって、受けられる治療が異なるため、事前によく調べる必要があります。選ぶ際には、下記の3つのポイントが主な検討事項にあげられます。
治療内容
タイミング療法、人工授精、体外受精・顕微授精など、自分が受けたい治療があるか、治療のステップアップが可能かどうかや、ホームページ等で過去の治療実績について調べましょう。
もちろん、転院することもできるので、まずは、身近な病院で可能な範囲の治療からチャレンジしてみるのもよいと思います。
医師
生殖医療専門医が在籍していることも重要です。生殖医療専門医は、不妊治療のエキスパートです。病院によっては、産婦人科医の先生が、不妊治療を兼務されている場合もあります。高度な治療を望んでいるのであれば、生殖医療専門医が在籍する病院を選ぶことで、選択肢の幅を広げられます。
また、実際に受診してみないとわからないかもしれませんが、医師の人柄や対応、女性医師の有無など、治療を受ける際に自分がストレスを感じにくくなるポイントも考慮するとよいかもしれません。最近では、インターネットの口コミ等もあるので、参考にしてみてください。
わたしは、最初に担当していただいた先生が、かなり寡黙な方でちょっと苦手で、なかなか不安や疑問などを相談できず、かなりストレスを感じました。逆に、妊娠できた時の担当の先生は、物腰が柔らかく笑顔で診察していただき、とても相談しやすい方で、全くストレスなく受診することができました!
所在地
治療が始まると、頻繁に通院しなければならない場合も出てきます。その際に、許容できる距離や移動時間、交通手段が確保できる必要があります。
わたしは、地方に住んでいる関係で、病院まで片道2時間程度かけて通院していました。顕微授精を始めたときは、診察と注射で1~2週間、毎日通院する必要があり、当時は仕事を続けていたため、大変苦労しました。
不妊治療の保険適用と実費
2022年4月から、不妊治療にかかる費用は、体外受精や顕微授精も含めて健康保険が適用されるようになりました。以前に比べると、かなり費用負担が軽くなっており、受診しやすくなっています。
しかし、保険適用の範囲内であっても、体外受精・顕微治療となると、もともとが高額な治療であるので、3割負担であっても、ある程度は自費で負担する必要があります。また、特定の特殊な治療法などでは、保険適用外の治療もあります。自身の家計事情を考慮して、生活と治療のバランスを考えて治療方針を決めましょう。
参考としてですが、わたしが2023年に受診した顕微授精(保険適用)の一連の治療(採卵から妊娠の確認まで)に自費で支払った費用の合計は、約28万円でした。内訳はこんな感じ。
- 採卵に係る費用:15万円(当日入院、培養等含む。)
- 胚移植(受精卵を子宮に戻す施術)に係る費用:5万円
- 服薬・注射・診察等に係る費用:8万円
※受診する医療機関や治療方法、処方などの違いによって、必要な費用は異なります。また、通院にかかる交通費は除いています。
自分でできる体調管理・気持ちの整理
体調の管理
病院で受ける専門的な治療以外にも、普段から自身の体調を整えることも大切です。わたしが普段から体調を整えるために行っていた主な行動をまとめてみました。
- ・温活
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腹巻と、もこもこの靴下を愛用しています。また、生姜湯や体のあったまる飲み物を飲む機会を増やしました。
- ・デカフェ
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コンビニのカフェラテが大好きでしたが、カフェインを控えたほうがいいかな?と思ってやめました。ただ、どうしてもカフェラテが飲みたい!ってときには、デカフェのコーヒーで代用しています。意外といけますよ!わたしのおススメは、辻本コーヒーさんのデカフェコーヒーです。
- ・サプリ
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妊娠前、妊娠中も葉酸を摂るとよいとのことだったので、医療機関でも進められている「エレビット」を毎日服用していました。定期購買が楽でおススメです。(月々4,000円くらい)
- ・ウォーキング・ヨガストレッチ
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もともと、基礎体温が低い、汗をかきにくい、冷え性、血色が悪い、絶望的に体力がないなど、体質を改善したかったので、毎日1~2時間程度のウォーキングと朝ヨガをするようにしました。1年で、基礎体温が1度上がりましたし、汗もかきやすくなり、血色もよくなったといわれるようになりました。
- ・禁酒
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お酒は週末にたしなむ程度でしたが、基本的にはやめることにしました。ただ、完全に禁酒は寂しかったので、治療がうまくいかなかったときなどの気持ちが落ち込んだときや、治療がひと段落したタイミングには飲むなど、メリハリをつけました。
- ・禁煙
-
わたしは、もともとたばこを吸いません。夫は、喫煙者でしたが、わたしが治療を始めたことをきっかけにやめることを決心し、現在も禁煙が続いています。(4年くらい。)
気持ちの整理
不妊治療は、なかなか、自分の思ったとおりにはいかないかもしれません。また、投薬の影響によるホルモンバランスの変化や体調不良、治療の進捗で一喜一憂したり、気持ちが不安定になりがちです。周りが、そういった気持ちの変化に気づいてくれない場合もあります。
パートナーや両親など自分に近い人とは、日頃からよくコミュニケーションをとって、自分の状態や気持ちなどを共有し、心強い味方でいてもらうことがとても大切です。
また、治療が上手くいかなくてショックを受けるのは当たり前のことです。辛い気持ちは我慢せず、パートナーに吐き出してしまいましょう。また、治療に疲れてしまったら一度休んでもいいと思います。年齢によっては、焦る気持ちもあるかもしれませんが、気持ちが体調に悪影響を及ぼす可能性もあるかもしれません。
わたしも、顕微授精で採取した卵子が上手く授精してくれなかったときは、体力的にも精神的にも本当に辛かったです。夫の「少し休もうか。子どもがいなくても2人だけで楽しくやってくのもありだし。」といった言葉で、少し気持ちが楽になりました。