「いつもはゴクゴク飲んでくれるのに、今日は全然飲まない」、「哺乳瓶を見るだけで嫌がる」、「飲み始めても、すぐに口を離してしまう」など、ミルクで育児をしていると、赤ちゃんのそんなシチュエーションに度々出くわします。
栄養が足りなくならないか、水分は足りているか、何か具合が悪いんじゃないかなど、焦ったり不安になったりしちゃいますよね。
赤ちゃんがミルクを飲まない理由は、正直に言って、本人以外は、誰にもわかりません。
本人に聞ければいいのですが、それは不可能です、
なので、ママとパパは、いろいろと悩むことになります。
ただ一方で、ある程度、定番のパターンというのも存在します。
その対処法を知っておけば、必要以上に心配したり、焦ったりせずに済みます。
この記事では、赤ちゃんがミルクを飲まない時に試してほしい「5つのメソッド」をご紹介します。
どれも、よくあるケースとして、多くのママが経験していることですし、家庭で簡単にできるものばかりです。
その時々の赤ちゃんの様子をしっかり観察しながら、ぜひ試してみてください。
赤ちゃんがミルクを飲まない時の対処法【すぐできる5つのメソッド】
メソッド① ミルクの温度を見直す
赤ちゃんがミルクを飲まない時、まず確認したいのがミルクの温度です。
一般的に、赤ちゃんが好むミルクの温度は人肌程度で、約36度前後だと言われています。
これは、ママから直接母乳を飲む時と同じ温度だからです。
その温度より、あまりにも冷たすぎたり、熱すぎたりすると、飲むのを嫌がることがあります。
- 調乳後に手の甲に一滴落として、ぬるいと感じる程度か確認
- 哺乳瓶ウォーマーなどを活用して、適温を保つ工夫をする
体温に近い温度のミルクは、赤ちゃんにとっては、ママのおっぱいと同じ感覚で安心して飲めることが多いです。
温度の違いだけでスムーズに飲んでくれることもあるので、まずはここからチェックしてみましょう。
メソッド② 哺乳瓶や乳首の種類を変えてみる
次に、よくあるケースが、哺乳瓶や乳首との相性です。
赤ちゃんにはそれぞれ好みや吸う力に個人差があり、合わない乳首だと上手く飲めなかったり、飲むのを嫌がることがあります。
また、母乳とミルクを併用している場合には、ママのおっぱいとのギャップに驚いてしまう場合もあります。
- 乳首の穴のサイズや形状(丸穴、クロスカットなど)を変えてみる
- 別メーカーの哺乳瓶を試してみる
- 月齢に合った乳首を使っているか確認する
「この哺乳瓶、この乳首だと飲んでくれる」というパターンが見つかれば、その後のミルクタイムが格段にスムーズになります。

うちの子は、3か月の乳首がお気に入りで、6か月用に変えた途端、飲む量が極端に減りました。3か月用に一旦戻したら、元のように飲むようになりました。ちなみに、1歳になる今でも、3か月用を使っており、飲みづらいはずなのに、5分で200mlを飲み切ってしまいます。
メソッド③ 授乳する時間帯や環境を整える
私たちが、のどが渇いたり、お腹がすいたりするのと同じように、赤ちゃんにも飲みたいタイミングがあります。
それこそ、遊びたいモードの時や不機嫌な時、眠い時など様々ですが、あまり飲みたい気分じゃないことも多々あります。
また、周囲がうるさかったり、明るすぎたりすると、気が散って集中できず、飲むのをやめてしまうこともあります。
- 部屋を暗めにして静かな環境をつくる
- 授乳前におむつを替えてリラックスさせる
- お腹が空いているタイミングを見逃さないよう観察する
- テレビなどの音は消す
- 授乳中は、おしゃべりを控える
特に成長と共に、遊びたい気持ちや好奇心が強くなってくると、授乳に集中できないことがあります。
そんな時は環境を整えることで、再びミルクに集中してくれる可能性が高まります。
メソッド④ お腹の調子をチェックする
赤ちゃんはお腹の不快感にも、とても敏感です。
うんちが出ていなかったり、ガスが溜まっていたりすると、赤ちゃん地震が、お腹が変な感じがしたり、なんだか気持ち悪かったりして、ミルクを受け付けないことがあります。
授乳後にしっかりゲップが出なかった場合は、体内に溜まった空気が、おならとして放出される場合もあり、それが腸内に溜まっていると、不快に感じる場合があります。
- お腹が張っていないか確認する
- 前回便が出たタイミングをしっかり把握する
- お腹を「の」の字マッサージでほぐす
- 便秘が続く場合は、綿棒浣腸で腸を刺激し、便秘を解消する
- 足の裏の中央あたりにある腸に効くツボを指圧で刺激する
- 授乳前後にげっぷをしっかり出させる
お腹のトラブルが原因の場合、解消してあげると自然と食欲が戻ることもあります。
継続して症状がある場合は、小児科での相談も検討しましょう。
メソッド⑤ スキンシップで安心感を与える
赤ちゃんが泣いている時や不機嫌な時、不安を感じている時など、何かしら気持ちが不安定な時には、ミルクを飲まなくなることがあります。
普段とは違う環境や、その日の気温などの他、ママやパパ、周りの人たちの緊張や怪訝な雰囲気などが伝わっていることもあるかもしれません。
- 抱っこして優しく話しかけながら授乳する
- 目を合わせたり、ゆっくりと赤ちゃんの呼吸に合わせる
- 焦らずゆったりした気持ちで授乳タイムを過ごす
- 体をしっかり密着して抱っこして、安心感を与える
- 周囲に人がいない静かな部屋に移動する
赤ちゃんは大人の感情にとても敏感です。
ママのイライラや焦りは赤ちゃんにも伝わってしまいます。
ミルクを飲まない時ほど、穏やかな気持ちでスキンシップをして、「大丈夫だよ」、「ゆっくりでいいからね」と安心させてあげましょう。
それでも飲まない時はどうする?
いろいろ試しても赤ちゃんがミルクを拒否し続けて、1回又は1日に飲むミルクの量があまりに少ない場合などは、体調不良などのサインかもしれません。
以下のような症状がある場合は、すぐに小児科に相談し、早めに受診しましょう。
- ぐったりしている
- おしっこの回数が極端に少ない
- 常に便秘ぎみである
- 嘔吐や下痢がある
- 熱がある
- 体重が増えない、減ってきている
ママの直感も大切です。
「いつもと違う気がする」と感じたら、無理に飲ませようとせず、赤ちゃんの様子をしっかり観察して、不審に感じたら、すぐに小児科に相談してください。
★今日の記事のまとめ★
赤ちゃんがミルクを飲まないと、「どうしよう」「私のせいかな」と不安になることもあると思います。
私も、実際、どうしていいかわからず、いっぱいてんぱりました。
でも、それは一時的なことだったり、赤ちゃんの成長のサインであることがほとんどでした。
完璧な対応は、はっきり言って不可能だと思います。
いろんな意見やメソッドがありますが、一番大切なのは、自分の目の前にいる赤ちゃんの様子をしっかり見て、自分ができることから試してみることです。
そして、ママ自身も無理せず、ひとりで抱え込まないことが大切です。
周囲の人や、必要なら専門家の力も借りながら、赤ちゃんとの時間を安心して過ごしてください!