男性公務員の育休取得。職場の反応は?キャリアは?取得した職員に聞いた本音と現実

男性公務員の育休取得。職場の反応は?キャリアは?取得した職員に聞いた本音と現実

男性公務員の育休取得。職場の反応は?キャリアは?取得した職員に聞いた本音と現実

こんにちは、元公務員のなぎびです。公務員の世界でも、かなり「男性の育休」という言葉が当たり前のように聞かれるようになりました。しかし、いざ自分が取得するとなると、話は別ですよね。

「職場の同僚に迷惑をかけるのではないか」「昇進に響くのではないか」「復職後に自分の居場所はあるのか」……。そんな不安が頭をよぎり、結局数日程度の取得で済ませてしまう同僚も、現役生活の中で数多く見てきました。

この記事では、職場のリアルな空気感から、給付金(お金)の現実、そして復職後のキャリアへの影響まで、包み隠さずお伝えします。これからパパになる公務員の皆さん、必読です。

目次

1. 取得前の最大の壁:職場の「空気」とどう向き合うか

公務員組織は「前例」と「公平性」を極端に重視します。誰かが休めば、その分の業務は必ず誰かの肩に乗る。この構造が、男性の育休取得を阻む心理的な最大の障壁です。

① 上司への報告と「意外な反応」

「1ヶ月休みたい」と上司に伝えたら、どのような反応がくるでしょうか?ひと昔前であれば、あからさまに怪訝な顔をされていたかもしれませんが、現在では、育休を取らせることが当たり前になりつつあります。きっと、反対されるのではなく、「どうやって業務を回すか」という事務的な議論にすぐ移ることができると思います。管理職も、今は「男性育休の取得率」というKPI(指標)を追わされているため、内心は焦っていても、表立って反対はできないのが今のリアルな時代背景です。

ただし、当たり前ですが、希望する育休の開始日から、十分な期間をもって報告することが、最低限のマナーです。

② 同僚への申し訳なさをどう処理するか

「申し訳ない」という気持ちを消すことはできません。しかし、こう考えてはどうでしょうか?「自分が前例を作ることで、後輩が休みやすい職場を作る。これこそが最大の貢献だ」と。これまで勤務してきた信頼関係があるなら、同僚は案外、あなたの幸せを祝福してくれるものです。逆に、これで崩れるような関係なら、その職場に固執する価値はないかもしれません。

2. お金のリアル:育児休業給付金と公務員の「手厚さ」

「休むと収入がなくなり生活が苦しくなるのではないか」という不安もあると思います。結論から言えば、公務員なら経済的なダメージは最小限で済みます。

給付金は「非課税」という魔法

育児休業給付金は、額面給与の約67%(半年間)が支給されますが、これは非課税です。さらに、社会保険料(共済組合掛金)が全額免除されます。その結果、手取りベースで見ると、休む前と比べて8割から9割近い金額が手元に残ることになります。さらに、ボーナス(期末・勤勉手当)も、取得期間によっては全額、あるいは日割りで支給されます。この手厚さは、公務員という身分の最大のメリットです。

3. 「とってよかった」本音:公務員生活で最も価値があった時間

実際に休んだ人の話を聞いてみると、皆、「とってよかった」と口をそろえて言います。中には、人生観が180度変わったというほどの人もいました。

① 育児は「手伝う」ものではなく「自分事」になる

24時間、赤ちゃんと向き合うことで育児が自分事になります。何をしても泣き止まない夜、山積みの家事、自分の時間なんて、1分も取れません。これを経験して初めて、奥さん(パートナー)の苦労を理解することができます。また、この「共感」こそが、その後の夫婦関係を支える最強の基盤になります。仕事のトラブルなど、育児の大変さに比べれば可愛いものだと思えるようになります。

② 職場を「外から見る」視点が手に入る

役所の建物の中に閉じこもっていると、そこが世界のすべてだと思い込んでしまいます。しかし、平日の昼間にベビーカーを押して街を歩き、地域の子育て支援センターに通ったり、子どもの世話を奥さんと一緒になってする中で、本当の意味で「住民が何を求めているのか」が見えてくることもあります。自分自身の新しい価値観を創造する1つの助けになります。また、この視点は、復職後の政策立案や窓口対応において、どんな研修よりも役立つものとなると思います。

4. 復職後のキャリアへの影響:マイナスか、プラスか

多くの男性が恐れる「出世への響き」について、私の観察と実感を述べます。

正直に言うと、組織の規則の内容によっては、短期的には、昇進試験のタイミングが1年遅れる、といった微細な影響は出る可能性があります。しかし、40年続く公務員人生において、1年や2年の遅れなど、誤差に過ぎないとおもいませんか?むしろ、育休を経験して「効率的に仕事を終わらせ、定時に帰る」というスタイルを確立した職員の方が、長期的に見てパフォーマンスが高く、周囲からの信頼も厚くなる傾向にあります。

5. まとめ:勇気を出して「幸せ」を取りに行こう

公務員という組織は、あなたが1ヶ月いなくても回ります。それは悲しいことではなく、組織としての強さです。しかし、あなたの家庭において、パパが育休をとるという選択は、代わりのきかない唯一無二の価値を持ちます。

あなたが育休をしっかりとって、奥さんと一緒になって育児に励んだ日々は、かならず、その後の人生において、あなた自身の価値観や、家族の関係に良い影響を与えるはずです。もし、育休の取得を迷っているのであれば、あなたが、何のために働いているのか、もう一度考え直してみてください。

組織の論理に流されず、自分の人生の優先順位を自分で決める。その第一歩として、育休取得を検討してみてください。

家族とのかけがえのない、その時しか得られない貴重な時間を、ぜひ、大切にしてくださいね。

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